工事完了
10月26日に水谷宿舎の撤去を無事に終え、本年度の工事が完了しました。
6月1日に上山し作業を開始してから、延べ労働人員825人、延べ労働時間6,600時間を無事故で終えることができました。
工事に携わっていただいた関係者すべての方に、心より感謝申し上げます。
↓水谷宿舎撤去状況
↓撤去完了
砂防土工 堰堤部掘削完了
10月1日に堰堤部の掘削が完了しました、当初は矢板打込み部の掘削・埋戻しも行う予定でしたが、現場は湧水等
の影響で土質が悪いことから本年度は堰堤基礎の周囲に水路を掘り、来年度工事のために水位を下げることになりました。
本年度の主体工事は完成し、あとの作業は現場内の片付けと水谷宿舎の撤去になります。
堰堤部掘削完了(ドローン撮影)
↓下流から上流
↓上流から下流
↓右岸から左岸
↓左岸から右岸
施工完了全景(ドローン撮影)
↓下流から上流
↓上流から下流
↓右岸から左岸
↓左岸から右岸
鋼製堰堤材料・鋼矢板搬入
9月7日から鋼製堰堤の材料である、打込み鋼矢板(L=5.0m)343枚、鋼矢板(L=6.0m)8枚、異形鋼矢板(L=5.0m)
2枚の搬入を行いました。
当初は現場内に搬入し打込み作業を行う予定でしたが、堰堤部の土質が悪く、水位も高いことが影響し、今年度は打込み
を取りやめて、材料搬入のみになりました。
搬入した鋼矢板が越冬中に雪で変形しないよう、トンネル内に搬入しました。
↓バックホウ0.45m3級によるトンネル内搬入状況
↓トンネル内での作業中は酸素濃度、可燃性ガス、硫化水素、一酸化炭素の検知を行います。
↓鋼矢板、異形鋼矢板搬入完了
8月度進捗状況
8月までの進捗ですが、堰堤部の掘削・転石破砕・土砂運搬・残土処理を中心に施工を行いました。
9月も引続き堰堤部の掘削作業を進めていきます。
↓北西から南東を望む
↓北東から南西を望む
↓南西から北東を望む
↓南東から北西を望む
砂防土工 転石破砕
地山を掘削していると重機で動かすことのできない転石(巨石)が地中から出てきます。
重機で動かすことができないので、バックホウにブレーカーを取付、ダンプトラックで運べる大きさに小割する転石破砕の作業を行っています。
転石破砕時には石の破片が運転席に飛んできて怪我をする恐れがあるため、フロントガラス部にポリカーボネート板(厚さ5㎜)を取付て、
石片の飛散を防止しています。
↓出現した転石
↓転石破砕状況
↓設置したポリカーボネート板(飛散防止)
砂防土工 堰堤部掘削
7月26日より堰堤部の掘削を行っています。
金山谷の地質は1858年にカルデラ内で起きた鳶崩れで発生した、堆積土砂の鳶泥であり、玉石混じりのシルト質砂礫の地山です。
シルト質の土砂に湧水や雨水が混ざることで、地面がドロドロになり、人が歩くこともできない状態になります。
また、地山法面の崩壊の危険や重機足場が不安定になることから、安全第一で慎重に作業を進めています。
↓掘削状況
↓重機キャタピラが埋まる土質
工事用道路 路体盛土
工事用道路の路体盛土を行いました。
工事用道路は堰堤上流側、下流側の2路線あり、盛土の整形・巻き出し厚さの管理はICT建機により行い、
転圧はコンバインドローラーを使用しています。
↓上流側工事用道路の施工状況
↓下流側工事用道路の施工状況
↓ICT建機による盛土巻き出し厚さ確認
↓8月4日時点での状況(上流側) ↓8月4日時点での状況(下流側)
7月度進捗状況
7月までの進捗ですが、現場内に集積された支障木を現場外へ搬出し、工事用道路(上流・下流)
盛土と堰堤の掘削に取り掛かりました。
8月からは堰堤の掘削を中心に、引続き工事用道路の施工も行います。
↓北西から南東を望む
↓北東から南西を望む
↓南西から北東を望む
↓南東から北西を望む
過積載の防止
事業用トラックによる重大事故の原因の一つに過積載による制動力の低下があります。
過積載することで、ブレーキがきかなくなったり、カーブが曲がれなくなり交通事故が増加するだけでなく、
路面のわだち掘れや橋梁の損傷、騒音や排ガスが増加し環境への影響も大きくなります。
当現場では過積載を防止するために、現場ではダンプトラックの荷台に積載ラインを明示し、ラインを越えて積み
込むと過積載だと視覚的にわかるようにしています。
また、簡易トラックスケールにより車両の総重量を計量することでも過積載を防止しています。
↓積載ラインの明示
↓簡易トラックスケールによる重量確認
↓簡易トラックスケールによる重量確認(動画)
仮水路工 コルゲートパイプ
上流側工事用道路の河川横断部に設置するコルゲートパイプの組立・設置を行いました。
コルゲートパイプは直径2.0m、延長約17mあります。
↓コルゲートパイプ組立状況 ↓コルゲートパイプ組立完了
↓設置完了(上流から下流) ↓設置完了(下流から上流)
3次元設計データ
起工測量を終えて、3次元設計データが完成しました。
今後3次元設計データをもとに、ICT建機で工事用道路の路体盛土・切土、堰堤の掘削を行います。
↓3次元設計データ(堰堤+下流側工事用道路 現況地盤あり)
↓3次元設計データ(堰堤+下流側工事用道路 現況地盤なし)
↓3次元設計データ(堰堤 横断方向)
↓3次元設計データ(上流側工事用道路)
点群データ
7月8日にUAV(無人航空機)を使用した起工測量を実施し、撮影した写真から現場の点群データを作成しました。
点群データとはX、Y、Zの基本的位置情報や色などの情報を持つ3次元データです。
これにより、現場の現況地盤を3次元で詳細に把握で役立てる、設計や構造物の3次元設計データと組合わせるこ
とで、土量の算出等に役立てることができます。
↓点群データ
↓地表や重機の形もハッキリとわかります。
↓写真のようですが、細かな点で構成されています。
UAVでの起工測量
本日、現場内伐採木の搬出が完了し、UAV(無人航空機)を使用した起工測量を実施しました。。
小雨と霧が濃いなか、UAVが飛ばせる晴れ間を見つけて、無事測量を行うことができました。
↓使用したUAV
↓UAV測量状況
↓UAV測量状況(動画)
工事用道路 試験盛土
工事用道路の盛土を行う、事前作業として試験盛土を行いました。
試験盛土とは、盛土の締固めにおいて試験施工を実施し表面沈下量及び締固め度を測定して、
適切な巻出し厚及び締固め回数を決定するものです。
↓実施状況(コンバインドローラー転圧) ↓転圧後沈下量計測
↓現場密度の測定(砂置換法【突砂法】) ↓現場密度の測定(自主管理【RI計器】)
6月度進捗状況
6月までの進捗ですが、施工範囲の支障木の伐採・伐根が完了しました。
7月からは現場内に集積された支障木を現場外へ搬出し、工事用道路の施工に入ります。
↓北西から南東を望む
↓北東から南西を望む
↓南西から北東を望む
↓南東から北西を望む
立山砂防前線基地水谷
立山カルデラ近辺の砂防工事では、山間僻地であることから立山カルデラの入口
(重要文化財の白岩砂防堰堤すぐ横)に位置する水谷平に宿舎を建て生活しています。
↓宿舎設置前 ↓宿舎組立状況
↓宿舎設置完了
↓水谷平を上空から(ドローン撮影)
水谷平へは乗用車1台分の幅しかない白岩トンネルを通る必要があります。
↓白岩トンネル(幅2.2m、高さ2.5m)
↓白岩トンネル入口から辻建設宿舎まで
支障木伐採
施工範囲内の支障となる樹木の伐採・伐根・集積・搬出作業を行っています。
現時点では伐採作業は、概ね完了したので今後、伐根・集積・搬出作業を進めていきます。
↓伐採・伐根・集積・運搬状況
↓全体写真(ドローン撮影)
伐採範囲調査
工事に支障となる樹木を伐採するために、伐採範囲を測量しました。
伐採範囲が約23,000m2と広大かつ、樹木により見通しが悪いため、GNSSを使用した、RTK-GPS(リアルタイム
キネマティックGPS)測量を採用しました。
↓伐採範囲
↓伐採範囲調査(RTK-GPS測量)
↓伐採木調査